Xで退職代行を使った人のポストを見ていると
準備が不足していて退職した後で後悔している。
業者の対応が悪くて自分で会社と対応することになってしまった。
退職した後に必要な書類が送られてこなくて苦労した。
といった経験をされている人が多くいます。
せっかくお金を払って退職代行を使ったのに、このような結果にはなりたくないですよね。
私は実際に退職代行を使った経験があります。
これから退職代行を使うあなたには失敗してほしくありません。
そこでこちらの記事では
- 退職代行業者を選ぶ際の注意点
- 退職代行を使う前にやっておくべきこと
- 退職代行に聞いておくべきこと
- 退職後に必要な手続き
まで詳しく解説します。
私が実際に使った際の経験やこれまで退職代行に関わってきた内容をまとめた記事です。
この記事の流れにそって退職代行を申し込めば失敗することなく退職することができますよ。
ぜひ、最後まで読みながら実行してください。
退職代行を実行するまでの手順
退職代行を実行するまでには、以下のような手順で行います。
- 退職したい日を決めておく
- 退職代行業者を選ぶ
- 退職代行業者に相談・依頼する
- 退職代行への申込をする
- 実行するまでの準備をする
- 退職代行の実行を待つ
- 退職代行からの指示で動く
- 退職後の手続きを行う
1つ1つ詳しく解説していきますね。
退職したい日を決めておく
まずは退職したい日を決めておきましょう。
会社が即日退職を認めれば、退職代行を実行した日が退職日になります。
しかし、会社が即日退職を認めない時は民法627条により「2週間後の退職」となります。
よって退職したい日の2週間前までには退職代行を実行しなければいけません。
例えば、「10月1日から次の職場で働くから9月中には退職したい。」という場合。
退職日の2週間前、9月の中旬には退職代行の実行をしなければ退職できないのです。
退職したい日を決めて、退職代行と打ち合わせてから実行日を決めてください。
退職代行によっては「予約でいっぱいのため、その日は退職代行を実行できません。」と言われてしまうケースがあります。
退職代行の予約は日数に余裕をもって行いましょう。
次は退職代行を選ぶ際のポイントを解説します。
退職代行業者を選ぶ3つのポイント
退職代行が成功するか、失敗するかは業者選びで決まります。
でも、たくさんの退職代行業者があってどこに頼めばいいのかわからないですよね。
そこで退職代行業者を選ぶ際の3つのポイントを紹介します。
- 弁護士か労働組合型の退職代行から選ぶ
- 依頼事項が達成できる業者を選ぶ
- 対応が丁寧な業者を選ぶ
弁護士か労働組合型の退職代行で選ぶ
退職代行は「弁護士」または「労働組合型の退職代行」から選ぶのがおすすめ。
なぜなら、退職時に必要な交渉ができるのは弁護士と労働組合型の退職代行だけだからです。
退職時に必要な交渉とは
- 退職日の交渉
- 有給休暇取得の消化
- 未払い賃金請求の交渉
- 退職金取得の交渉
といったことです。
実は弁護士と労働組合型の退職代行以外の退職代行が、上記のような退職時の交渉を行うと非弁行為という違法行為になってしまいます。
よって退職代行を依頼するのであれば、「弁護士」か「労働組合型の退職代行」にしましょう。
労働組合型の退職代行が交渉を行っても非弁行為(違法)にならないのは「団体交渉権があるから」です。
団体交渉権とは、労働者の代表として雇用主と交渉を行う権利です。
雇用主との交渉には、退職に関する交渉も含まれます。
この権利に基づいて、組合は労働者の代理として退職交渉を行うことができるのです。
じゃあ、弁護士と労働組合型の退職代行はどちらが良いの?
弁護士と労働組合型の退職代行を比較すると以下の通りになります。
運営 | 労働組合 | 弁護士 |
退職意思の伝達 | できる | できる |
会社との交渉 | できる | できる |
料金 | 弁護士より安い | 労働組合よりも高い |
追加料金の発生 | 最初から料金に 含まれていることが 多い | 成果報酬として 追加料金が 発生することが多い |
公務員の退職代行 | できない | できる |
裁判の代理人 | できない | できる |
使い分けるとすれば
- 公務員
- セクハラ・パワハラで会社を訴えたい
- 会社から訴えられて裁判になりそう
という場合は弁護士がおすすめ。
- 弁護士よりも安い料金の方が良い
- 会社から訴えられる心配はない
という場合は労働組合型の退職代行がおすすめ。
依頼事項が達成できる業者を選ぶ
じゃあ、弁護士か労働組合型の退職代行ならどこでもいいの?
実は、交渉ができる退職代行であっても「交渉しない」ところもあります。
交渉してくれるかは
- 利用規約を確認する。
- 実際に問い合わせて聞いてみる。
このようにしましょう。
退職代行EXITの利用規約には以下のように書かれています。
第3条(本サービスの内容及び範囲)
1本サービスにおいて、当社が行う業務の範囲は、利用者の退職に関する連絡の取次ぎ、傷病手当や失業保険等の各種申請支援に限ります。
2当社は、以下の行為については一切行いません。
(1)退職届の作成及び提出
(2)退職の可否及び退職日に関する交渉
(3)未払賃金、退職金等に関する交渉
(4)有給休暇の消化及び買取りに関する交渉
(5)弁護士法第72条に違反する行為
(6)その他、当社が法令に抵触、違反すると判断した行為
引用元「退職代行EXIT」利用規約より
依頼した後で「交渉しない業者でした。」となって後悔しないためにも事前に確認を取りましょう。
対応が丁寧な業者を選ぶ
信じられない話ですが、問い合わせをしただけなのに暴言を吐いてくる退職代行があるようです。
値段が安くても交渉が可能であっても
- 問い合わせ時の対応が悪い。
- 回答が適当。
- なんか信用できない。
といった業者は使わないようにしましょう。
私がおすすめする退職代行
おすすめの退職代行はありますか?
ここまで解説した「退職代行を選ぶポイント」をふまえて私がおすすめする退職代行は以下の通り。
弁護士の退職代行
弁護士法人みやび
代表者 | 佐藤 秀樹 |
所在地 | 東京都港区東新橋1-1-21 今朝ビル5階 |
費用 | 55、000円 |
残業代・退職金請求 | 成功報酬として回収額の20% |
営業時間 |
退職110番
代表者 | 相川 祐一朗 |
所在地 | 広島県広島市南区京橋町6番13-102号 |
費用 | 43,800円 |
残業代・退職金請求 | 要相談 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
弁護士法人ガイア
代表者 | 安沢尚志 |
所在地 | 東京都港区新橋3丁目2番3 千代川ビル6階 |
費用 | 55、000円 |
残業代・退職金請求 | 成功報酬として回収額の20~30% |
営業時間 | 10:00~18:00 |
労働組合型の退職代行
労働組合型の退職代行に関しては、「退職代行ガーディアン」または「退職代行モームリ」がおすすめです。
退職代行ガーディアン
退職代行ガーディアンは、私が利用した退職代行サービスです。
- 退職時の交渉が可能。
- 退職した後も3ヶ月間は会社との対応を代行してくれる。
といった特徴があります。
退職後も対応してくれるので、退職後に必要な書類が届かなかった場合でも会社に請求してくれるので安心です。
退職代行モームリ
退職代行モームリはSNSで人気の退職代行サービスです。
- 退職代行の実績をXで公開している
- 料金が他の退職代行に比べて安い
- 退職後の対応もしてくれる
今一番人気の退職代行と言っても過言ではないと思います。
今までみてきた中でも特に悪い評判を見ることはありません。
退職代行を使う際にはぜひ検討してほしい業者の1つです。
問い合わせを行わなければ、話はすすみません。
LINEなどで簡単にできますので、ホームページから登録してみましょう。
退職代行に聞いておくべきこと
退職代行に問い合わせる際、聞いておくべきことがいくつかあります。
- 退職後までフォローしてくれるのか
- 会社との交渉はしてくれるのか
退職後までフォローしてくれるのか
退職代行には退職後までフォローしてくれるのか聞いておきましょう。
よくあるトラブルとして「退職後に必要な書類が届かなかった。」があります。
退職後に必要な書類とは
書類 | 使用用途 |
離職票 | 再就職先への提出 失業保険の申請 |
健康保険被保険者証 | 健康保険の任意継続 国民健康保険への切り替え |
雇用保険被保険者証 | 再就職先への提出 失業保険の申請 |
源泉徴収票 | 年末調整 確定申告 |
年金手帳または基礎年金番号通知書 | 国民年金への切り替え |
退職証明書 | 再就職先から求められた場合に提出 |
もし退職後に必要な書類が送られてこなかった場合。
フォローしてくれない退職代行であれば、自分で会社に書類を送るように依頼することになります。
せっかく退職代行を使ったのに、こうなると意味がないですよね。
退職後であってもトラブルが起こる可能性があります。
退職代行には「退職後までフォローしてくれるのか。」確認しておきましょう。
退職代行時に会社との交渉はしてくれるのか
「退職代行を選ぶ際のポイント」でもお伝えしました。
- 即日退職を認めさせることは可能か。
- 有給休暇の消化交渉が可能か。
- 未払い賃金の請求が可能か。
- 退職金の請求は可能か。
自分に該当することがあれば交渉をしてくれるのか聞いておきましょう。
私は有給休暇の消化について聞いてみました
退職代行への申込をする
では、退職代行に申し込みをしていきます。
申し込みをする際は「ヒアリングシート」の記入を求められます。
↓こんな感じ↓
ヒアリングシートをコピーして、記入したら返信しましょう。
ヒアリングシートは実際に利用する退職代行だけに送りましょう。
問い合わせの段階でヒアリングシートの記入を催促してくる場合があります。
個人情報がふくまれますので、むやみに送るべきではありません。
中には、「ヒアリングシートを記入した=利用する意思を見せた」として
利用しなかった場合、キャンセル料を請求されるトラブルが起こっています。
実際に利用する退職代行だけにヒアリングシートは送りましょう。
ヒアリングシートを送ったら、代金を支払って申し込み完了です。
退職代行の実行日までに準備をしておきましょう。
退職代行を利用する前に準備しておく
退職代行を利用する前にやっておくべきことは以下の通り。
- 私物の持ち帰り
- 会社からの貸与品の返却
- 業務の引継書の作成
- 社員寮や社宅からの引っ越し
特に貸与品の返却についてはトラブルになりがちなので、しっかりと行いましょう。
貸与品の一覧
- パソコン
- 携帯電話
- 制服
- 名刺
- 健康保険証
- 社員証
ちなみに健康保険証は退職日まで使えます。
退職する前に気になるところがあれば、病院へ行っておきましょう。
退職日の翌日までに簡易書留で郵送することをおすすめします。
ここまでくれば退職代行の実行日を待つばかりです。
退職代行からの指示で動く
退職代行の実行日は自宅で待機する形になります。
退職代行の実行日は事前に休みを申請しておくか、当日に欠勤の連絡をいれておきましょう。
待っていればこのように退職代行の結果について知らせがきます。
ここまでくれば安心ですね。
退職代行の後にやらなければいけないこと
退職後にやらなければいけない手続きは以下の通りです。
退職届の提出
退職代行を使っても退職届の提出は必要です。
退職代行がフォーマットをくれる場合もあるので活用してください。
退職後に行う手続き
退職後には
- 失業保険の申請
- 健康保険の切り替え
- 年金の切り替え
- 確定申告
このような手続きが必要です。
詳しい手続きの内容は、こちらの記事を参考にされて下さい。
なお、再就職先が決まっている場合は、②〜③の手続きは再就職先が行ってくれます。
退職代行は計画的に実行しましょう
こちらの記事では
- 退職代行業者を選ぶ際の注意点
- 退職代行を使う前にやっておくべきこと
- 退職代行に依頼しておくべきこと
- 退職後に必要な手続き
を解説しました。
退職代行を使ってしまえば思ったより簡単に退職できます。
しかし、簡単すぎるゆえに準備不足に陥ってしまい後々トラブルに発展することは多いです。
トラブルを避けるためにも計画的に実行しましょう。
まずは退職代行へ相談しなければ始まりません。
退職を目指して一歩を踏み出してください。
無事に退職できるように祈っています。