退職代行を使ってみたいけれど、どんな感じなんだろう?
本当に退職できるのだろうか
このように悩んでいませんか。
私は実際に退職代行を使って退職をしました。
その時の経験をもとに
- 退職代行を使って良かったこと
- 退職代行を使って後悔したこと
- どんな流れで退職できるのか
- 退職代行を使う際の注意点
を解説したいと思います。
また、
「退職代行を使うまでにやっておくべきこと。」
「退職した後の手続き」
まで解説していますのでぜひ、参考にされてください。
この記事があなたの役にたてれば幸いです。
では、まず「退職代行を使ってみてどうだったのか」お伝えしたいと思います。
退職代行を実際に使ってみた感想
退職代行を実際に使ってみると、高い費用を払うだけの価値があるサービスだと思いました。
私自身の感想をお伝えしたいと思います。
退職に対して精神的負担がまったくなかった
退職代行を使った当時、私は自律神経失調症という症状に悩まされていました。
自律神経失調症になった原因は、仕事と人間関係のストレス。
メンタル的に大変弱っていました。
当時は、会社の名前を見るだけでも気が狂いそうでしたね。。。
まともに会社と退職の話をできる状態ではありませんでした。
そこで退職代行を使ったところ、私は家で待っているだけで退職が決まりました。
私は退職代行と会社が話した内容の手続きを行うだけでした。
会社の人間との直接のやりとりをする必要がなく、精神的な負担がかからなかったため大変助かりました。
すぐに退職が決まった
私のいた会社は退職を伝えてきた社員に対して、数時間に渡って退職のひきとめが行われていました。
一人の社員に対して複数の社員が取り囲み、個室に閉じ込めて行うものです。
退職をあきらめるまでひきとめが行われる恐ろしいものでした。
そういったひきとめが行われていたことも私が退職代行を使った理由の1つです。
こちらは退職の意思が固まっているのに、ひきとめで無駄な時間を取られるのは苦痛ですよね。
第三者である退職代行に間に入ってもらえれば、無駄なひきとめは行われません。
退職に無駄な時間をかけたくない場合、退職代行はおすすめです。
有給休暇が消化できた
恥ずかしい話、私は10年以上勤めてきて有給休暇というものがあるのを知りませんでした。
- ・新卒で入ったはじめての会社で社会のことを何も知らなかったこと
- ・有給休暇を使っている社員がいなかったこと。
この2つが原因です。
もちろん退職した社員で有給休暇を使っている人もいませんでした。
それは、有給休暇を使わせないように経営者が圧力をかけていたからです。
もし私が退職代行を使わずに退職を申し出て、退職が受理されたとしても経営者は残った有給休暇を使わせないようにしたでしょう。
しかし、退職代行を使えば有給休暇を使ったうえで退職できるよう交渉してくれます。
(弁護士と労働組合型の退職代行のみ)
私も無事に20日以上の有給休暇を無事に使うことができました。
退職時に一定の有給休暇が残っていれば退職代行に依頼するのも1つの手だと思います。
罪悪感が残ってしまった
退職が決まった時は、「これでやっと解放される。」とホッとしました。
退職が決まってのんびりと過ごす毎日、自律神経失調症の症状も治ってきました。
そんな日々を過ごす中で、「罪悪感」を感じるようになりました。
中堅社員である私が急に辞めたことで仕事のひきつぎであったり、空いた穴を埋めたりするのは大変だったと思います。
「迷惑をかけてまで辞めるべきだったのか」と考えるようになっていました。
自分がつらい状況だったとはいえ、迷惑をかけてしまったことがずっと頭に残っています。
今までの人間関係がなくなってしまった
退職代行を使うと今まで築き上げてきた人間関係が一瞬にして消え去りました。
- ・仕事を教えてくれ、ここまで育ててくれた上司
- ・一緒に頑張ってきた同期
- ・仲良くしていた後輩
退職代行を使った後は誰一人として連絡をとっていません。
もし、仕事上で失いたくない関係があるのであれば退職代行は使わない方が良いと思います。
退職代行を使うかはよく考えた方がよい
退職代行を使うことで罪悪感をもったり、人間関係を失ったりとデメリットがあります。
もし、退職代行を使う覚悟ができていないのであれば、使わない方が良いのかも知れません。
確実に言えることは、退職代行を使えば退職できるということ。
もし、退職したくてもできない状況や退職代行を使わなければ一歩ふみだせない状態であれば使ってみるのも良いと思います。
退職代行を使うかはよく考えるようにしてください。
ここからは、退職代行が実行されるまでの流れを紹介していきます。
もし、退職代行を使う決心ができているのであれば、退職代行を使う前に確認しておきましょう。
退職代行が実行されるまでの流れ
退職代行を実行するまでの流れは以下の通りです。
- ・退職代行への依頼事項をまとめる
- ・退職代行実行日を決定する
- ・退職を伝える相手を決めておく
- ・使う退職代行を選ぶ
- ・退職代行へ申し込む
- ・退職代行実行日までに準備する
- ・退職代行実行日を迎える
- ・退職に向けての手続きを行う
- ・退職後の手続きを行う
少し多いと感じるかも知れませんが、退職代行には念入りな準備が必要です。
最後までしっかりと読んで準備して下さいね。
退職代行への依頼事項をまとめる
まず、退職代行への依頼事項をまとめておきましょう。
え?退職代行が勝手にいろいろやってくれないの?
と思われるでしょう。
退職代行はこちらが依頼したことしかしません。
「会社を退職する」以外に会社への要望があれば事前に問い合わせて実行してくれるか確認しておきましょう。
私の場合は、有給休暇の消化について問い合わせました。
主に退職代行に依頼しておきたいことは以下の通りです。
- ・残っている有給休暇をすべて消化したい。
- ・未払いの給料を払ってほしい。
- ・会社の寮から引っ越したい。
- ・会社や上司から直接連絡をしてこないようにしてほしい。
- ・退職金を出してほしい
- ・退職後に必要な「離職票」「雇用保険被保険者証」などがほしい。
- ・もったままの貸与品を返却したい。
- ・私物を送ってもらえるように伝えてほしい。
特に退職後に必要な書類はもらえるように必ず依頼しておきましょう。
退職後に必要な書類は以下の通りです。
書類 | 使用用途 |
離職票 | 再就職先への提出 失業保険の申請 |
健康保険被保険者証 | 健康保険の任意継続 国民健康保険への切り替え |
雇用保険被保険者証 | 再就職先への提出 失業保険の申請 |
源泉徴収票 | 年末調整 確定申告 |
年金手帳または基礎年金番号通知書 | 国民年金への切り替え |
退職証明書 | 再就職先から求められた場合に提出 |
こちらの書類が手元にない場合、退職後に必要な手続きをすることができません。
退職後の手続きは期限をすぎると手続きができなくなってしまうため書類の請求は早めに行いましょう。
退職代行の実行日を決める
退職代行への申込みを行う前に、退職代行の実行日を決めておきます。
おすすめは申し込みから1週間後くらい。
1週間もあれば退職までの準備ができるからです。
あなたの都合によって退職代行の実行日を決めて下さい。
退職を伝える相手を決めておく
退職を伝えるのは「直属の上司」に加えてもう1人候補を挙げておくと良いでしょう。
退職代行が会社へ連絡した際に直属の上司が不在だった場合。
退職代行は何度も会社と連絡をとらなければいけません。
その分、退職の手続きが遅くなってしまいます。
スムーズな退職のために候補をもう1人挙げておいてください。
使う退職代行を選ぶ
依頼事項をまとめ、実行日を決めたら、使う退職代行を選びましょう。
退職代行を行っているのは、大きく分けると弁護士、労働組合、一般企業です。
運営 | 労働組合 | 弁護士 | 一般企業 |
退職意思の伝達 | できる | できる | できる |
会社との交渉 | できる | できる | できない |
料金 | 弁護士より安い | 他よりも高い | 弁護士より安い |
公務員の退職代行 | できない | できる | できない |
裁判の代理人 | できない | できる | できない |
それぞれの特徴を確認していきましょう。
弁護士の退職代行
弁護士は弁護士法にもとづいてあなたの代理人となり退職代行を行います。
弁護士は退職の意思を伝える以外にも退職に関する代理交渉ができる点が魅力です。
実は報酬(お金)を得たうえで代理人として交渉を行えるのは
・弁護士法が扱える「弁護士」
・「弁護士法いがいの法律で交渉が許可されている者」
だけなのです。
こちらは弁護士法第72条を参照ください。
外部リンク「弁護士法第72条」
会社側がなにか言ってきたとしても、法律の専門家である弁護士であれば安心ですね。
弁護士の退職代行をおすすめしたい人は
- 退職を伝える以外に交渉が必要な人
- 公務員
- 絶対的に安心したい人
- 会社と裁判に発展しそうな人
弁護士の退職代行についてはこちらの記事で紹介しています。
労働組合の退職代行
労働組合はあなたの代理人となり退職代行を行います。
弁護士と同じく退職に関する交渉が可能であることが強みです。
労働組合は先ほどお伝えした「弁護士法いがいの法律で交渉が許可されている者」に該当するからです。
労働組合は労働組合法により労働者の代理として交渉が行えます。
労働組合の退職代行をおすすめしたい人は
- 会社との交渉を行ってほしい人
- 弁護士よりも費用をおさえたい人
私は、費用を抑えて会社との交渉を行ってほしかったので労働組合型の退職代行を使いました。
詳しくは、こちらの「労働組合の退職代行について」の記事で紹介しています。
一般企業の退職代行
弁護士と労働組合いがいには一般企業が退職代行を行っています。
しかし、一般企業は弁護士法、弁護士法以外の法律。
どちらも扱えないため退職に関する交渉を会社と行うことができません。
交渉を行ってしまった場合、「非弁行為」という違法行為になります。
一般企業よりも交渉ができる弁護士または労働組合の退職代行がおすすめです。
退職代行へ申し込む
使う退職代行を選んだら申し込みを行います。
- ・ヒアリングシートの記入
- ・代金の支払い
を終えれば申し込みは完了です。
私が使った退職代行ガーディアンのヒアリングシートはこんな感じでした。
代金の支払いを終える前に今一度、依頼内容を確認しておきましょう。
代金を支払い終えると変更が難しくなるからです。
伝え忘れたことがないか改めて確認しましょう。
退職代行を使う前にやっておくべき準備
退職代行を使う前には
- 私物の持ち帰り
- 貸与品の返却
- 退職後に必要な書類の請求
などやっておくべきことがたくさんあります。
準備不足で利用して、あとから後悔しないようにしましょう!
詳しくはこちらの「退職代行を使う前にやっておくべき準備」の記事で紹介しています。
退職代行実行日を迎える
退職代行実行日は、退職代行からの連絡を待つだけです。
会社との交渉などもあるので、退職代行からの連絡は昼から夜にかけてになると思います。
あまりに連絡がない場合は、こちらから問い合わせてみましょう。
↓退職が決まるとこんな感じでLINEが届きました↓
退職に向けての手続きを行う
退職代行が会社への連絡を終えると、退職に向けての指示があります。
例えば、退職届の提出などです。
退職代行を使った場合でも退職届の提出は必要です。
その他、指示に従いましょう。
手続きが終われば正式に退職となります。
退職代行で退職した後の手続き
転職先が見つかっていない状態で退職すると、いくつかの手続きをしなければいけません。
- 国民健康保険への切り替え
- 国民年金への切り替え
- 失業保険の申請
などです。
これらの手続きは、期限をすぎると手続きができなくなるため注意が必要です。
詳しくはこちらの「退職後に必要な手続き」の記事で紹介しています。
退職できるように応援しています
今回は私の体験談から
- 退職代行を使って良かったこと
- 退職代行を使って後悔したこと
- どんな流れで退職できるのか
- 退職代行を使う際の注意点
を紹介しました。
退職代行を使うも使わないも自分の覚悟次第です。
使うことを覚悟したのであれば、後悔しないようにしてください。
あなたがスムーズに退職できるように応援しています。