あなたに代わって退職手続きを会社とすすめてくれる退職代行サービス。
電車の中吊り広告やニュース番組、SNSで広まってきています。
しかし、まだまだ認知度が低いサービスなので
退職代行って詐欺じゃないの?
本当に退職できるの?あやしくない?
と思われているのではないでしょうか。
私は過去に退職代行サービスを使って退職しました。
その後、ブログで退職代行について発信を開始。
Twitter(現X)で多くの退職代行を使ったユーザーと交流してきました。
その中で、認識不足や準備不足の状態で退職代行の利用してしまい、後悔している人が多い事を知ったのです。
「つらい状況を抜け出そうと、退職代行を使ったのに最終的にうまくいかなかった。」
となったら何のためにお金を払ってまで使ったのかわからなくなりますよね。
私も実際に使った人間なので、同じ境遇の人に悲しい思いをしてほしくはありません。
よって、この記事では
前半
- 退職代行サービスの解説
- 退職代行サービスの疑問への回答
後半
- 退職代行を実際に使った感想
- 退職代行を使う前にやっておくべきこと
について解説しています。
とても長い記事になりますので、すべて読むのは大変です。
退職代行について知りたい人は記事の前半を。
実際に退職代行を使おうと考えている人は、記事の後半を。
重点的に読んでいただければと思います。
目次をクリックして気になる見出しへジャンプしてくださいね。
その他、知りたいことがあればTwitter(現X)から気軽にDMやリプライをください。
では、早速始めていきます。
退職代行とはどんなサービス?
まずは退職代行とは
・どんなサービスで
・どういう仕組みなのか
理解を深めていきましょう。
あなたの退職の意思を代わりに伝えてくれるサービス
退職代行はあなたの代わりに、あなたが退職したいと思っている意思を会社へ伝えてくれるサービスです。
退職に必要な会社とのやりとりはすべて退職代行を通じて行われます。
あとは退職代行を通じて送られてくる会社からの指示に従えば良いだけです。
よって、あなたが直接会社と話し合う必要がないので精神的な負担が少なくてすみます。
退職に関して嫌味を言われることや怒られることがないので非常に安心ですね。
無駄な退職の引き止めもないのでスムーズに退職できます。
退職に必要な交渉を代わりに行ってくれるサービス
退職にともなって
- 有給休暇の消化
- 未払い賃金の請求
- 退職日の調整
などの交渉が必要になってきますが、これらの交渉も退職代行が代わりに会社と行ってくれます。
退職代行が交渉をしている間、あなたは指示を待てばよいだけです。
指示を待っている間に転職活動などをすすめておきましょう。
ただし、退職に関する交渉ができない退職代行がいます。
「退職代行を行っている人たち」の項目で詳しく紹介するので確認してください。
退職代行で退職できる仕組み
退職代行があなたの退職の意思を伝えることによって、なぜ退職できるのか。
その仕組みを紹介します。
民法627条により2週間後には退職できる
民法627条によると「退職の意思を会社に伝えると2週間後には退職できる。」とあります。
外部リンク「民法627条」
よって退職代行が会社にあなたの退職の意思を伝えた時点で、あなたの退職が遅くとも2週間後には決定します。
即日退職は会社が認めた場合のみ可能
「退職代行を使えば、即日退職できる。」と聞いたことはありませんか?
しかし、実際には「会社が即日退職を認めた場合は即日退職できる。」が正しいのです。
会社が認めなければ、即日退職することはできません。
即日退職できなくても退職日まで欠勤となる
「即日退職できなきゃ退職代行を使う意味がない。」
と思われるかも知れません。
しかし、退職代行に依頼をすれば
「退職までの2週間は体調不良を理由に欠勤する。」
「有給休暇を使い、2週間欠勤する。」
と会社に伝えてくれます。
よって出勤せずに退職できるので実質、即日退職できるような形になります。
ひきつぎのために出勤を求められても出勤する必要はありません。
ひきつぎが必要な場合はメールや電話で対応してもらうようにしましょう。
その際、電話は録音できるようにしてください。
不適切な発言があれば訴えることもできるでしょう。
退職代行を行っている人たち
退職代行を行っているのは、大きく分けると弁護士、労働組合、一般企業です。
運営 | 労働組合 | 弁護士 | 一般企業 |
退職意思の伝達 | できる | できる | できる |
会社との交渉 | できる | できる | できない |
料金 | 弁護士より安い | 他よりも高い | 弁護士より安い |
公務員の退職代行 | できない | できる | できない |
裁判の代理人 | できない | できる | できない |
それぞれの特徴を確認していきましょう。
弁護士の退職代行
弁護士は弁護士法にもとづいてあなたの代理人となり退職代行を行います。
弁護士は退職の意思を伝える以外にも退職に関する代理交渉ができる点が魅力です。
実は報酬(お金)を得たうえで代理人として交渉を行えるのは
・弁護士法が扱える「弁護士」
・「弁護士法いがいの法律で交渉が許可されている者」
だけなのです。
こちらは弁護士法第72条を参照ください。
外部リンク「弁護士法第72条」
会社側がなにか言ってきたとしても、法律の専門家である弁護士であれば安心ですね。
弁護士の退職代行をおすすめしたい人は
- 退職を伝える以外に交渉が必要な人
- 公務員
- 絶対的に安心したい人
- 会社と裁判に発展しそうな人
弁護士の退職代行についてはこちらの記事で紹介しています。
労働組合の退職代行
労働組合はあなたの代理人となり退職代行を行います。
弁護士と同じく退職に関する交渉が可能であることが強みです。
先ほどお伝えした「弁護士法いがいの法律で交渉が許可されている者」に該当するからです。
労働組合は労働組合法により労働者の代理として交渉が行えます。
労働組合の退職代行をおすすめしたい人は
- 会社との交渉を行ってほしい人
- 弁護士よりも費用をおさえたい人
詳しくは、こちらの「労働組合の退職代行について」の記事で紹介しています。
一般企業の退職代行
弁護士と労働組合いがいには一般企業が退職代行を行っています。
しかし、一般企業は弁護士法、弁護士法以外の法律。
どちらも扱えないため退職に関する交渉を会社と行うことができません。
交渉を行ってしまった場合、「非弁行為」という違法行為になります。
一般企業よりも交渉ができる弁護士または労働組合の退職代行がおすすめです。
【まとめ】退職代行について
ここで1度これまでの内容を簡単にまとめていきます。
・退職代行とはあなたの退職の意思を会社に伝えてくれるサービス
・退職に必要な交渉を行ってくれるサービス
・退職に必要な交渉ができない退職代行もいる
・退職代行を使えば、民法627条により2週間後には退職できる
・即日退職は会社が認めた場合のみ可能
・即日退職できなくても2週間後には退職できる
・退職までの2週間は体調不良を理由に欠勤する
・有給休暇が残っていれば消化することができる
・退職代行をおこなっているのは弁護士、労働組合、一般企業の3つ
退職代行についての説明は以上です。
退職代行が行われる流れ
私が使ったのは退職代行ガーディアンという退職代行です。
退職後3ケ月間、会社とのやりとりを代行してくれ安心して使うことができました。
詳しい利用の流れや注意点は、こちらの「退職代行ガーディアンの体験談」の記事で解説しています。
実際のLINEでのやりとりも公開しています。
役立ちますので他の退職代行を使う場合でも1度読まれてくださいね。
退職代行を使う前にやっておくべき準備
退職代行を使う前には
- 私物の持ち帰り
- 貸与品の返却
- 退職後に必要な書類の請求
などやっておくべきことがたくさんあります。
準備不足で利用して、あとから後悔しないようにしましょう!
詳しくはこちらの「退職代行を使う前にやっておくべき準備」の記事で紹介しています。
退職代行で退職した後の手続き
転職先が見つかっていない状態で退職すると、いくつかの手続きをしなければいけません。
- 国民健康保険への切り替え
- 国民年金への切り替え
- 失業保険の申請
などです。
これらの手続きは、期限をすぎると手続きができなくなるため注意が必要です。
詳しくはこちらの「退職後に必要な手続き」の記事で紹介しています。
退職代行についてよくある問題と解決策
退職代行でよくあるトラブルとは
退職代行ですんなり退職できることもあれば、トラブルが起こってしまうことがあります。
どんなトラブルがあるのか、対処法はどのようにすれば良いのか。
詳しくは「退職代行でよくあるトラブル6選」の記事で紹介しています。
荷物を会社に残してきてしまった場合
いざ「退職代行を使おう」と思っても会社に自分の荷物を残してしまっていることがあると思います。
そんな時は退職代行に依頼して自宅へ荷物を送ってもらいましょう。
詳しくは「退職代行を使いたいけれど荷物はどうする?」の記事で紹介しています。
転職が不利になってしまうのではないか
退職代行を使ったことがバレてしまうと、転職に影響が出るのではないか。
と不安に思って退職代行を使うことをためらっていませんか?
自分から言い出さなければ、外部に退職代行を使ったことはバレません。
よって転職には影響が出ないのです。
詳しくはこちらの「退職代行を使うと転職が不利になる?」の記事で紹介しています。
家まで上司が来ないか心配
退職代行を使えば「上司が怒り狂って家まで来るのではないか。」と不安になるでしょう。
あらかじめ会社には退職代行を通じて「家には来ないように」伝えておく必要があります。
仮に家まで来たとしても相手にする必要はありません。
詳しくはこちらの「退職代行を使った時に家まで上司が来た時の対策」の記事で紹介しています。
退職代行を当日の朝に使いたい
「もう今日から出社したくない」
と当日の朝に退職代行へ申し込む人は多いです。
当日の朝に退職代行を申し込んでも対応できるのか気になるところですよね。
結論としては当日の朝に依頼しても対応してくれます。
しかし、いくつか注意点があります。
詳しくはこちらの「退職代行は当日の朝でも利用可能」で紹介しています。
お金がないけれど退職代行を使いたい
「今、手持ちがないけれどもう限界。すぐにでも退職代行を使いたい」
という人は後払いに対応した退職代行を使うのも1つの手です。
退職まで働いた分の給料が出てから支払いを行いましょう。
詳しくはこちらの「退職代行を使いたいけれどお金がない!」で紹介しています。
給料手渡しだけど退職代行を使いたい
給料の支払いが手渡しの人の場合、
「退職代行を使うと給料がもらえないのでは?」
と不安になるでしょう。
たとえ給料手渡しだったとしても退職代行使ったからと言って、給料が支払われないのはおかしいです。
働いた分のお金はしっかりと受け取りましょう。
対応策はこちらの「給料手渡しは直接あわなきゃダメ?」の記事で紹介しています。
ボーナスをもらってから退職代行を依頼したい
せっかくですからボーナスをもらってから退職代行を使いたいところですよね。
実は「会社に在籍している間」でなければボーナスがもらえない可能性があります。
よってボーナスをもらってから退職代行を使うのが正解ですよ。
詳しくはこちらの「退職代行を利用する前提でボーナスをもらう手順」の記事で紹介しています。
必要な書類が届かない場合の対処法
退職代行を使うと嫌がらせとして退職後に必要な書類を送ってこない会社があります。
退職後に必要な書類とは
- 離職票
- 健康保険被保険者証
- 雇用保険被保険者証
などです。
退職代行には退職が完了した時点でサービスを終了するところがあります。
そうすると、書類が届かない場合は自力でなんとかしなければいけません。
詳しい対処方法はこちらの「退職後に必要な書類について徹底解説」で紹介しています。
しっかりと準備をして退職代行を利用しましょう。
こちらの記事では「退職代行はどんなサービスか」に加えて
「退職代行でよくある質問」
「退職代行を使う際にやっておくべきこと」
について解説しました。
関連する記事を含めるととても長くなりますが、気になる部分だけ確認されてくださいね。
不明な点があれば、Twitter(現X)のDMまたはリプライで質問ください。
退職代行を使えば退職することができます。
退職が確定するまでは、いろいろ考えてしまい不安でしょう。
ですが、あと少しの辛抱です。
しっかり準備して来るべき日に備えましょう。
あなたが退職代行を利用して無事に退職できるように応援しています。